低温で食材をじっくりコトコト調理するスロークッカーですが、普通の鍋や圧力鍋との違いが今一つ分かりにくく、世間一般ではそれほど認知度が高くないのでしょうか。
今回は、意外な節約家電「スロークッカー」の消費電力と電気代について、調理モードごとに実際に計測していきたいと思います。
スロークッカーとは
正直なところ、私も実物を見るまではあまりスロークッカーのことを分からずに、勝手にスマート家電の何かかと勘違いしていました。。。スロークッカーとは沸騰しない程度の温度で食材を長時間煮込む調理家電です。火を使わず電気で鍋を温めるため、吹きこぼれ&ほったらかし火事を心配しなくて良いことも魅力的です。
圧力鍋のような複雑な構造もなく、付属の鍋(陶器製)に食材と調味料を放り込んだら、本体にセットするだけで機械が自動で温度調整をしながら調理してくれます。そのため、実際の調理時間は食材を切って調味料を入れる10分程度であり、残り数時間は放置するだけのラクラク料理ができます。
スロークッカーのメリット
メリットは、なんといってもほったらかし調理ができることです。食材と調味料を入れておくだけで、角煮もシチューも、素人調理なのに信じられないほど柔らかいお肉で完成します。
在宅勤務の日であれば、お昼に食材を切って全て放り込むだけで、ちょうどいい時間に夜ご飯の一品が完成することが感動的でした。(出社時はさすがに怖いので使えませんが、、、)
スロークッカーのデメリット
名前の通りスロークッカーはゆっくりした調理なので、時間がないときの調理には不向きです。レシピ本の調理時間を守らないと、生焼け肉・カチカチ野菜の一品が出来上がってしまいます。
スロークッカーの消費電力を測定してみると
それでは、本題のスロークッカーの消費電力を測定してみましょう。スロークッカーの「強モード」と「保温」の調理モードに関して、試しに消費電力を測定してみました。
電気代は値上がり傾向ですが、2023年5月時点で一般的な27円/kWhとして計算しています。食材の量や外気温によって出力が制御されるため、電気代はあくまで一例としてご参考になさってください。
強モード(約6円/時間)
仕様書の通り、最初の1時間は180Wで最高温度まで加熱されます。その後は温度をキープするために、加熱中の180Wと余熱の0Wをいったりきたりします。調理全体で大雑把に見積もっても、平均電力は180W以下なので、電気代としては約6円/時間となります。
調理時間ごとの消費電力と電気代は以下の様になりました。強モードで6時間調理しても、電気代が40円もかからないことが、スロークッカーの素晴らしいところですね。
調理時間 | 消費電力 | 電気代 |
3時間 | 496Wh | 18.4円 |
6時間 | 970Wh | 35.9円 |
保温(約1.1円/時間)
強・弱モードで設定した調理時間が経過した後に自動で切り替わるのが、保温になります。仕様書上では保温だけで調理することは想定されていないと記載されていました。
保温の消費電力の最大は約70Wですが、鍋の温度に応じて加熱中の70Wと余熱の0Wを繰り返します。食材の量などに応じますが、私が測定したときは加熱約2分、余熱約2分半だったので、平均消費電力としては約31W(約1.1円/時間)となりました。
強モードの後に3時間の保温で温めた場合の消費電力と電気代についてもまとめてみました。保温は思った以上に電気を消費しないので、電気代が高い時期でも安心して温めておくことができますね。
調理時間 | 消費電力 | 電気代 |
強モード3時間+保温3時間 | 590Wh | 21.8円 |
強モード6時間+保温3時間 | 1063Wh | 39.4円 |
まとめ
以上、スロークッカーの調理モードごとの消費電力と電気代についてでした。電気・ガスの値上がりが厳しい時期にこそ、日々の調理はスマートに節約・時短で乗り越えたいですね。
コメント