前回は箱根観光・丹沢登山にお得な小田急線の株主優待券について紹介しましたが、関東住まいの登山愛好家であれば次に気になるのは日光近辺の登山に利用できる東武鉄道かと思います。
今回は2023年7月時点の東武の株主優待券の相場と、どれくらいお得になるのかをまとめてみました。男体山や日光白根山まで登山に行く際は、ぜひ株主優待券を活用してみてください。
東武の株主優待券とは
東武鉄道の株式を100株以上保有していると、半期に一度、保有株式数に応じてご優待券と株主優待乗車証(ここでは株主優待券)が届きます。

私鉄全般に存在する株主優待サービスであり、乗車距離を問わず、その私鉄の範囲内であれば好きな駅から好きな駅まで乗ることができます。そのため、長距離の乗車になるほどお得度が高まります。
とはいえ、株主優待券のためだけに株式を購入するのはお金も手間も非常にかかるので、金券ショップで購入する方法が最も多いかと思います。本記事では金券ショップで購入した場合の価格をもとに、東武の株主優待券のお得度合いを見ていきましょう。
東武の株主優待券の相場
2023年7月時点での東武の株主優待券の相場(おそらく最安値)は、以下の通りです。
- オンラインショップ(チケットレンジャー):800円+送料
- 金券ショップの店舗(ニュー新橋ビルのアクセスチケット):740円
とはいえ、有効期限間近になると安く叩き売られていることもあるので、本記事ではあくまで参考価格としてご覧ください。(2023年6月末までの株主優待券は、有効期限3日前に1枚300円で販売されていました、、、)
東武線の運賃
東武線は2023年3月18日に運賃の値上げが行われました。改定版の運賃に基づいて、東武本線始点の浅草と、途中乗換駅である北千住、新越谷の3駅を起点に、私の(登山)おすすめ駅までの運賃をまとめてみました。
- 東武日光:男体山や日光白根山の最寄り駅です。レンタカーを用意して、車で一時間ほど走らせれば、登山口に行けます。
- 下今市、鬼怒川温泉:レンタカーを用意して、車で二時間ほど走らせれば、会津駒ケ岳の登山口に行けます。
浅草起点
IC運賃 | 株主優待券最安値 | お得額 | |
浅草-新越谷 | 377円 | 720円 | |
浅草-春日部 | 534円 | 720円 | |
浅草-東武動物公園 | 607円 | 720円 | |
浅草-栗橋 | 743円 | 720円 | 23円 |
浅草-新栃木 | 995円 | 720円 | 275円 |
浅草-下今市 | 1393円 | 720円 | 673円 |
浅草-東武日光 | 1393円 | 720円 | 673円 |
浅草-鬼怒川温泉 | 1581円 | 720円 | 861円 |
浅草から乗車する場合は、栗橋以北まで乗車すると株主優待券の方がお得になることが分かります。株主優待券を用意する手間も考えれば、少なくとも新栃木までは乗りたいところです。
東武日光や鬼怒川温泉までであれば、往復で1000円以上のお得額になるので、株主優待券を用意する価値は大いにあります。同行者がいればさらにお得になるので、まとめて購入するほど大きな節約に繋がります。
北千住起点
IC運賃 | 株主優待券最安値 | お得額 | |
北千住-新越谷 | 324円 | 720円 | |
北千住-春日部 | 429円 | 720円 | |
北千住-東武動物公園 | 481円 | 720円 | |
北千住-栗橋 | 670円 | 720円 | |
北千住-新栃木 | 995円 | 720円 | 275円 |
北千住-下今市 | 1393円 | 720円 | 673円 |
北千住-東武日光 | 1393円 | 720円 | 673円 |
北千住-鬼怒川温泉 | 1393円 | 720円 | 673円 |
JRや東京メトロとの乗換駅である北千住を起点にした場合は、新栃木まで乗車すると株主優待券の方がお得になります。
新越谷起点
IC運賃 | 株主優待券最安値 | お得額 | |
新越谷-東武動物公園 | 324円 | 720円 | |
新越谷-栗橋 | 481円 | 720円 | |
新越谷-新栃木 | 827円 | 720円 | 107円 |
新越谷-下今市 | 1225円 | 720円 | 505円 |
新越谷‐東武日光 | 1225円 | 720円 | 505円 |
新越谷-鬼怒川温泉 | 1225円 | 720円 | 505円 |
JR武蔵野線との乗換駅である新越谷を起点にした場合も、新栃木まで乗車すると株主優待券の方がお得になります。下今市以北は往復で1000円以上のお得額になるので、ぜひとも株主優待券を用意したいところです。
特急利用時の運賃の比較
株主優待券単体では急行電車までしか乗車できませんが、特急料金を支払えば、スペーシアやリバティといった特急電車にも乗車することができます。
最後に、浅草⇔鬼怒川温泉の運賃合計と乗車時間について、株主優待券のみ/IC乗車/株主優待券+特急券/IC乗車+特急券の四種類を比較してみましょう。
乗車券 | 特急券 | 合計 | 乗車時間 | |
①株主優待券のみ | 720円 | 720円 | 約3時間20分 | |
②IC乗車 | 1581円 | 1581円 | 約3時間20分 | |
③株主優待券+特急券 | 720円 | 1650円 | 2370円 | 約2時間 |
④IC乗車+特急券 | 1581円 | 1650円 | 3231円 | 約2時間 |
株主優待券のみであれば、浅草、鬼怒川温泉間の140kmを千円以内で移動できますが、途中停車駅が多いので乗車時間は約3時間20分とかなり長めです。
ここで、株主優待券に特急券を1650円で買い足せば、合計運賃は2370円と値上がりますが、乗車時間を1時間以上縮めることができます。
時間を気にせずに最安値で移動するか(①株主優待券のみ)、乗車時間だけは短くしてなるべく安く抑えるか(③株主優待券+特急券)は、好みに応じて上手に使い分けてください。
まとめ
株主優待券の購入時の価格にも寄りますが、個人的に登山で頻繫に利用する下今市、東武日光、鬼怒川温泉までは株主優待券を是非使って節約に繋げるべきかと思います。
ただし、運賃だけを重視して長時間乗車を我慢するのもなかなか辛いので、状況に応じて特急券を買い足して快適な移動をお楽しみください。
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