スマートウォッチといえばApple Watchが有名ですが、かのGoogleが(Fitbitを買収して)最新のAI技術やソフトウェア、ハードウェアを組み合わせて販売しているのがFitbitです。
今回はFitbitの中でもエントリーモデルにあたるFitbit Inspire 3について、Apple Watchと機能やスペックを比較しながら紹介します。コスパ最強モデルとも言われるInspire 3が「フィットネストラッカー」としてどれだけ活用できるのかをご確認ください。
Inspire 3とApple Watchの概要
Fitbit Inspire 3 | Apple Watch SE (40mmモデル) | Apple Watch 8 (41mmモデル) | |
発売日 | 2022年9月 | 2022年9月 | 2022年9月 |
価格 | 11,000円~ | 33,000円~ | 52,000円~ |
重さ | 17.7g | 26.4g | 31.9g |
サイズ | 縦:39.32mm 横:18.6mm | 縦:40mm 横:34mm | 縦:41mm 横:35mm |
厚さ | 11.75mm | 10.7mm | 10.7mm |
バッテリー | 10日間 | 0.75日 | 0.75日 |
防水・防塵性能 | 50m耐水 | 50m耐水 | 50m耐水,防塵 |
Fitbit Inspire 3は、Apple Watch SE(第二世代)やSeries 8と同じで、2022年9月の発売開始でした。そのため、2023年はそろそろ値段も落ち着いてきて、お買い時シーズンとみていいでしょう。
そもそもですが、Inspire 3はスマートウォッチの中でも「フィットネストラッカー(運動の記録を自動的に取得するデバイス)」に位置するため、Apple Watchのような便利さを望んではいけません。睡眠まで測定可能な、腕に装着する万歩計というイメージがピッタリでしょう。
デバイス自体の重さは17.7gととても軽く、バンドの細さも相まって、もはや銭湯のロッカーキーのような着け心地です。厚さに関してはApple Watchとほぼ同じで10mmほどあり、防水性能も同じくらい備わっています。
Inspire 3とApple Watchで同じ部分
Inspire 3も上手に使い込むといろいろな便利機能がありますが、Apple Watchと比較して機能面で同じところは以下のようになっています。
Inspire 3 | AppleWatch | |
心拍数と呼吸数の測定 | 〇 | 〇 |
睡眠管理 | ◎ | 〇 |
運動リマインダー | 〇 | 〇 |
心拍数と呼吸数の測定
Inspire 3もApple Watchも、心拍数と呼吸数を常時測定することができます。安静時の心拍数が通常範囲から外れた場合は、スマートフォンに通知を送ることも可能です。
睡眠管理(一部有料)
Apple Watchでも睡眠ステージ(ノン・レム睡眠)は測れますが、Inspire 3のさらに良いポイントは睡眠の質を点数付けしてくれることです。
私もApple Watchを利用して気づいたのですが、正直なところ睡眠ステージ(ノン・レム睡眠)が分かっても、それが果たして良い睡眠なのが疑問でした。そこが、Inspire 3では昨日の睡眠を個人別の睡眠スコアとして点数で表示してくれます。
有料会員のサービスとなりますが、「睡眠プロフィール」として自分の睡眠タイプを知り、月ごとの個人別の睡眠分析を確認することもInspire 3ではできます。こちらはある程度の計測期間が必要なため、今後確認したいと思います。
運動リマインダー
Apple Watchではアクティビティのスタンド目標として、1時間ごとに50分の座りっぱなしが続くと通知を表示させることができます。
同様の機能がInspire 3にも備わっており、1時間ごとに250歩を歩いていない場合は通知を表示させることが可能です。とはいえ、1時間に250歩は在宅ワーカーにとって結構厳しいラインかと思いますが。。。
Inspire 3とApple Watchで異なる点
次に、Inspire 3とApple Watchで機能面・デバイス面の異なるポイントを挙げてみました。
Inspire 3 | Apple Watch | |
GPS接続 | ×(要スマホ) | 〇 |
非接触決済 | × | 〇 |
アプリインストール | × | 〇 |
バッテリー持続時間 | ◎(10日間) | △(18時間) |
対応スマートフォン | Android+iPhone | iPhoneのみ |
GPS接続にスマートフォンが必要
Inspire 3にはGPSが搭載されていないため、運動のペースや距離を確認するにはスマートフォンを近くに置いておく必要があります。Apple WatchではiPhoneがなくとも内蔵GPSで測位可能ですが、そちらになれてしまうと、Inspire 3では少々使いにくさを感じてしまうでしょう。
とはいえ、GPSを必要としない測定(運動時間、消費カロリーなど)ではスマートフォンがなくとも使用できるので、スマートフォンが必須という訳でもありません。できればあったほうが良いなというような感覚を持つ必要があります。
Suicaなどの非接触決済が使えない
FitbitでSuicaといった非接触決済に対応しているのは、もう1ランク上のFitbit Charge 5以降のモデルとなっています。Inspire 3はあくまで日々の運動と睡眠を測定できるフィットネストラッカーとなるため、非接触決済については諦めましょう。
LINEやGoogle Map等のアプリインストールができない
スマートウォッチの魅力と言えば、腕でラインのメッセージや地図を確認できる便利さですが、Inspire 3にはスマホアプリをインストールすることができません。(できたとしても、画面が小さすぎて使い物になりませんが、、、)
バッテリー持続時間が長い
ここまでネガティブなポイントが中心でしたが、Inspire 3がApple Watchより明らかに優れている点はバッテリーの持続時間です。
Apple Watchは公式上で18時間(使い方によってはもう少し伸びますが、)のバッテリー持ちと言われているところ、Inspire 3はフル充電から1週間以上も充電せずに使用できます。
対応スマートフォンが充実
もう一つ、Inspire 3の方が嬉しいポイントは、Androidでも十分に使えることです。Apple WatchはiPhoneがないと初期設定すらできず、Androidユーザーにとってなかなか辛いスマートウォッチですが、Inspire 3ではそれを気にする必要がありません。
AndroidでもiPhoneでも、Fitbitアプリをインストールできれば簡単にセットアップを済ませることがでるので、スマートフォン事情を気にせずに誰にでもInspire 3はプレゼントできます。
まとめ
Apple Watchと比較してInspire 3の方が良いと感じたメリットは以下の3点になります。
- 身に着けている感覚を忘れてしまうほどの、デバイスの小ささと軽さ
- 最大10日間のバッテリー持続時間
- AndroidでもiPhoneでも使用可能
とはいえ、Apple Watchと異なり、Inspire 3では以下のような点に注意する必要があります。
- GPS接続にスマートフォンが必要
- Suicaなどの非接触決済が使えない
- LINEやGoogle Map等のアプリのインストールができない
- 画面が小さいので、基本的にスマートフォン上で設定して運動・睡眠データを確認する必要がある
Inspire 3のおすすめユーザー
・お手軽に睡眠スコアを計測できるスマートウォッチを試してみたい
・腕時計に慣れてなく、とにかく軽くて小さなスマートウォッチが欲しい
・充電が煩わしいので、1回の充電でなるべく長時間持ってほしい
「普段はおしゃれでかわいい時計として使い、スマホ上に蓄積された睡眠データをときどき確認する」といった使い方がFitbit Inspire 3にはちょうど良いかもしれません。
普段はスマートウォッチにあまり馴染みのない中高年の方にむけて、運動と睡眠を測定できるスマートウォッチをぜひ父の日・母の日にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
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